自殺者にかかわる記事

2005/8/16 朝日新聞

厚生労働省が、自殺防止策をネットで公開。
厚生労働省管轄の国立精神・神経センター精神保健研究所が、8月末からインターネットを使って最新の自殺実態報告や予防研究の成果を広く公開する。
同省の自殺予防研究は、2001年度から本格的に始まったが、研究報告は600部しか発行されず、目を通すことができるのは、研究者や一部の行政担当者に限られるのが実状だった。

「いきる」というタイトルで、8月末に研究所のホームページをつくり、自殺防止の現場マニュアルや、精神科医、精神衛生の専門家の報告を紹介する。
http://www.ncnp-k.go.jp/ikiru-hp/index.html

「子どもの心がうつになるとき」
デビッド・ファスラー /リン・ディマ著 品川裕香 訳
「エクスナレッジ」2005.7.20発行

米のうつと自殺統計
アメリカ国立精神衛生研究所によると、全米の18歳以下の人口の約2.5%にのぼる、150万人以上の子どもと青年が深刻なうつに苦しんでいます。
全米児童青年精神医学会は、この事態を同研究所よりもさらに深刻に捉えていて、「明白な」うつに苦しむ児童および青年は全体の5%、あるいは340万人いると発表しています。

18歳の誕生日を迎える前に深刻なうつ状態を経験する子どもは、4人に1人以上いるのではないでしょうか。

また、若い世代のうつと自殺の関連性も見過ごせません。
アメリカの自殺協会によると、米国では24歳以下の若者が、平均2時間に1人自殺しています。
自殺未遂する若者はそれよりももっと大勢います。同協会の報告によれば、15歳から24歳までの若者で自殺した人たちは、たいてい100回から200回未遂を繰り返しているそうです。
ある専門家は、12歳以下の子どもですら、100人に1人は自殺を試みているのではないかと報告しています。
アメリカでは毎年2000人以上のティーンエイジゃーが自殺するという統計があるほどで、これは交通事故死、殺人につぎ、思春期の子どもが死ぬ理由の3番目にあげられています。
政府の統計を見ても、1980年から1992年にかけて、この世代の自殺者は120%も増加しています。

広く引用されている調査に、1994年にジョージ・H・ギャラップ国際研究所が行ったものがあります。

この調査によれば12歳から17歳までのアメリカの子どものうち、5%もの子が一度以上自殺を試みたことがあるというのです。
興味深いことに、思春期の女の子は思春期の男の子よりも自殺を試みる回数が多いのですが、実際に亡くなるのは、男の子のほうが多いというデータもあります。

確かに自殺は思春期になって急増しますが、5歳児の子どもの自殺も報告されています。
国立健康センターの報告によると、1992年だけで、5歳から14歳の子どもが314人も自殺しているのです。

自殺を考える子どもについての研究から、60%から85%の保護者は子どもの自殺念慮について気がついていないということも分かっています。

2005/5/15 日本経済新聞

たばこと自殺リスク/国立がんセンター予防研究部長 津金省一郎 氏
疫学研究で、喫煙者が非喫煙者に比べ、様々なリスクがどれくらい高くなっているかを調査。
自殺リスクは、男性の場合、1日当たりのたばこの本数が多いグループほど高かった。
40本吸うグルーブの自殺リスクは、20本未満の1.7倍。
女性は、喫煙者と自殺者双方の数が少ないので、検討できなかった。

ミシガン州立大学が最近、20代約1000人の10年間の追跡調査の結果を発表。
喫煙者は、自殺願望や自殺を試みるリスクが2倍ほど高かったという。
このリスク上昇は、禁煙で回避された。

喫煙自体が自殺の独立した原因であるかどうかは不明。
ニコチンへの依存が、うつ症状を誘発した結果とも解釈できる。
喫煙者の行動的・性格的な特徴が、自殺と関係しているとも考えられる。

2005/4/29 神奈川新聞

2004年度の自衛官の自殺、過去最多の94人。
社民党の阿部知子氏(衆院比例南関東)の資料請求に、防衛庁が回答。
2004年度の自衛官の自殺が過去最多の94人に上っていたことが判明。

自衛官の自殺は、過去10年は年間40人〜70人台で推移していたが、2004年度は前年から19人増え、過去最多の2002年の78人を上回った。
自衛隊の総隊員数は約25万人で、自殺率(10万人当たりの自殺者数)は約37.6人。
国の自殺率は27.0人(2003年)で、60歳代以上の自殺が3分の1以上を占めることと比べると、差は歴然。

内訳は、陸上自衛隊64人、海上自衛隊16人、航空自衛隊14人。
年齢層は、25−29歳が18人で最多。

2005/1/29 朝日新聞・夕刊

厚生労働省、2003年の自殺を分析。
月曜日が最多。男性は午前5時頃、女性は正午頃がピーク。
厚生労働省の自殺予防統計(毎年発表している人口動態統計をもとに、国内の日本人を対象に死亡状況について分析)によると、2003年の自殺は過去最多の32,109件。
今回、はじめて日本人のすべての自殺を、発生曜日別、時間帯別に集計。

性別では、自殺死亡者の73%が男性。
1日当たりの平均自殺者は、男性64.1人。女性23.9人。
曜日別1日平均数を調べた結果、
月曜日が、男性80.7人、女性27.3人と最多。
土曜日が、男性53.5人、女性21.2人と最少。土曜日に向かうにつれて少なくなっていた。
祝日と年末年始は、男性52.6人、女性20.7人と低かった。

時間帯別でみると、
男性は明け方午前5時台が6.2%、女性は午前10時台から5%を超え、午後0時台が5.6%でピーク。
うつ病患者は落ち込みが少し回復したときに自殺の危険性が高まるとされ、その時間帯に重なる。
女性は、子どもや夫を送り出して一人になる可能性が高い時間帯。

月別の1日平均数は、
4月が103.2人、5月が100.3人でピーク。

年代別の自殺死亡率でみると、
男性は50歳代が目立って高く、女性は年齢を重ねるにつれて、なだらかに増えていた。
70歳以上は男女とも、50年前の3分の1程度となり、減少。

手段別では、首吊りが最多。
インターネットで知り合った相手と練炭を使って一酸化中毒死する事件が相次いだことを反映し、練炭自殺を含むガス中毒が3,538人と2002年より2,024人増。

都道府県別では、自殺死亡率が最も高いのは、男女とも秋田県。
最も低いのは、男性は神奈川県。女性は佐賀県。

2004/12/18 讀賣新聞

2003年度の公立の小中校生の自殺者、5年ぶり増加。
文部科学省発表の問題行動の調査で、2003年度に自殺した全国の公立の小中校生の自殺者は、2002年度より14人多い137人となり、5年ぶり増加したことがわかった。

内訳は、小学生5人、中学生34人、高校生98人。
原因は、「父母当の叱責」など家庭事情が12.4%。精神障害が8.8%。「進路問題」や「友人との不和」などの学校問題は4.4%。ただし、「その他」と分類された事例が63.5%で、大半は動機を特定できていない。
文科省は、「増加の理由はわからないが、命を大切にする教育や学校での相談体制を充実させ、防止に務めたい」としている。